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 ある対象者の自宅を警備していた時の事です。

 以前から昼夜を問わず玄関のドアをノックされたり、盗聴などの嫌がらせを受けているという事で、その犯人を捕まえるか、嫌がらせをやめさせる事を目的とした警備でした。
 勤務開始初日の夜が明けた時、対象者が我々の待機していた車両にやって来ました。

 「昨夜も何度もドアをノックされた。何故捕まえてくれなかったのか?」

 そう言われて、我々は言葉を失いました。
 一晩中、玄関の見える場所で警戒していたのです。そんな事はありえない話でした。しかし、万に一つ見逃している可能性もないとは言えませんので、その場は一応謝罪をしておきました。
 その後、同じような事が何度か続きました。1度だけなら我々のミスだった可能性も考えられます。しかし、何度も続くとなるとありえない話でした。しかも、対象者の主張する時間には私が警戒していて、不審者を見逃している事は絶対にないと言い切れる時間帯もありました。

 新しいクレーマーか?そこに来て、そんな事も考えました。
 1度契約をしておいて、業務を遂行しないなどとクレームをつけて慰謝料等を請求してくるつもりか?そこまで考えもしましたが、しかし、それはありえない話でした。

 この仕事は少々変っていて、契約上の依頼者は、警護対象者の兄でした。
 その付近の土地を広く所有しており、最寄の駅から自宅まで所有する土地だけを歩いて帰る事が出来る、と初日の挨拶の際に話を聞きました。

 この仕事は、後にも先にも始めてのケースが多い仕事だったのです。

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 ある時、対象者に同行していたメンバーが、頭にカラスのフンをつけて戻って来ました。

 普通であれば笑い話で終わる話ではあります。しかし、警護中となるとこれは話が違って来ます。
 対象者が通る先の電線にカラスが止まっていた訳ですが、これに気付いていたかどうかが問題なのです。

 実際問題としては、カラスに限らず鳥のフン程度で怪我をする事はないと思います。
 せいぜい服が汚れる程度でしょう。しかし、これが著名人であれば世間の笑い話になってしまいます。
 そして何よりも、カラスのフンに気付けない者が、別の何かに気付けるのか、という事が問題なのです。

 落ちて来たのがマンションのベランダにあった植木鉢だったら。工事中の建物から落ちて来たスパナだったら。言うまでもなく命に関る事態になります。これが問題なのです。

 対象者が通る導線上の全てのリスクを事前に把握する事。これは不審人物や不審物に限りません。

 通行する車両が多い少ない。工事中の場所の有無。死角となる場所の有無など。確認するべきポイント、把握するべきポイントは数え上げればきりがありません。

 物理的にはもちろんの事、固定観念を排除して柔軟な思考を持つという意識の意味でも、普段から「視界」を広くする事で、あらゆるリスクを把握する事が求められるのです。

 たかがカラスのフン。されどカラスのフンという事です。

 

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 リスクマネジメントを実施する際には、最初に考えうる限りのリスクを洗い出します。
 その企業、もしくは対象者にどのようなリスクがあるのか。現在はもちろん、過去や未来も含めて考えます。ここでも想像力が求められます。
 対象となる施設があれば、その立地状況や周辺環境などを詳しく調べます。万一の時に備えて、最寄りの緊急避難場所を確認します。この緊急避難場所は、災害などの時に避難する事はもちろん、不審物を発見した時などにも活用できます。

 避難場所は学校や運動場など、基本的に広い場所に確保されているので、不審物を発見した場合など必要であればそこに移動する事も考えておきます。
 
 ある現場で、不審な荷物を開封した事があります。
 この時は、途中まで担当者が開封しており、危険だからといって屋外に移動をしました。そこから引き継いで私が開封をしました。最悪のケースを想定して、私と担当者の2名を残して他の者を離れさせ、人がいない場所で開封を行いました。
 結果的には、白いバンダナが入っていただけでした。当時、国内外の大使館などに白い粉が送りつけられる事件が多発しており、それを模倣した愉快犯だと推測されました。

 この時も、普段からそのような場所として考えておいた為に、すぐにその場所に移動する事が出来ました。別の現場では近くに野球場があり、いざという時にはそこを使おうと考えて、普段から使用状況をチェックする事が習慣にもなっていました。
 ただし、これは得意な例で、本来は周囲の安全を確保して(人を近付かせないようにして)警察に通報するのが原則です。最悪のケースを想定する1つの例と考えて頂ければと思います。

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 点滅している蛍光灯を見て、何を思いますか?
 水溜りや落ちている紙を見て、何を考えますか?

 普通は「照明切れだ、交換しないと」と思って終わりでしょう。水溜りは誰かが零した、紙は誰かが落とした、それで終わりでしょう。しかし、警備員ならば少し深読みする想像力が欲しい所です。

 蛍光灯が点滅するのは、もちろん照明切れが殆どでしょう。しかし、まれに電気系統のトラブルの可能性があります。もしかしたら点滅する蛍光灯の、その天井裏では火花がパチパチと飛んでいるかも知れません。今にも周囲の埃に引火するかも知れないのです。そこまで考えれば、速やかに対応する事の必要性を感じると思います。

 水溜りは雨漏れかも知れません。PCなど大切な機器の上なら大変です。
 紙は、何か重要な書類の一部で外部に洩れてはいけないものかも知れませんし、もしかしたら何者かが不正に持ち出そうとしていた重要情報なのかも知れません。
 そして水でも紙でも、誰かが踏んで転んで、怪我をする可能性もあります。そう考えれば、掃除は警備の仕事ではない、などとは言えないと思います。

 目に見える事を当たり前の答えで終らせる事なく、違う角度からあらゆる可能性を考えてみる。そういう想像力が、リスクを扱う者には必要なのです。

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 倒れている人を発見した時、まず何をしますか?あるいは、何が出来ますか?

 緊急時には緊張もするし、慌てもする。誰でも多少なりとも平常心を失ってしまいます。そういう状況では、普段は簡単に出来る事でもうまく出来ない事があります。
 通常の状態で、具体的な対応方法と手順をイメージ出来なければ、当然ながら実際の対応も出来ないでしょう。

 不審な荷物を発見した時はどうしますか?
 「カチカチ・・」という時計の音がするかどうか確認しますか?試しに開けてみますか?それとも踏んでみますか?少しずつ蹴って、敷地の外に押し出しますか?

 不審物の対応方法にも手順があります。様々な事案に対して冷静に、的確に対応する為には、知識と心の準備が必要なのです。

 突発的な事案に対して、臨機応変に且つ完璧に対応出来るという絶対的な自信があれば良いですが、そうでなければ普段から想像力を働かせて、様々な事案に備えておく事が必要になります。

 万一に備える為にも、自分自身のスキルを確認する為にも、イメージト・レーニングは大切なのです。

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