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 私1人が憎まれ役になれば、店舗の施設やスタッフ、そして別の勤務員に攻撃の矛先が向かうという最悪の展開を避ける事が出来ます。

 暫くの間、私は勤務から離れる事になり、その間に代わりの勤務員には少年達とのコミュニケーションを充分に取らせました。
 
 少年達は当初考えていたよりも純粋と言うか、単純と言うのか。コミュニケーションを取り始めると素直に名前や仕事について語り始めました。
 そうやって様々な情報が集まった後になって考えてみると、殆どの少年達が親は1人(父親か母親)で、学校でも周囲から疎まれているという事でした。
 勿論、自業自得といってしまえばそれまでです。環境を作るのは、他人ではなく自分自身である筈です。しかし、それを10代の少年達に説いた所で無駄だったでしょう。

 そういう少年達が学校を辞め、同じような状況の者達で集まり、そして遊ぶ金もないままに犯罪行為に手を染めていた訳です。そこに罪の意識はなく、ゲーム感覚だったようです。
 
 その後、不気味な位に静かな日々が続くようになり、やがて警察から1つの情報が寄せられました。

 我々の警告文書の送付と同時期に、メンバーの数名が窃盗の現行犯で逮捕されたという情報でした。
 現行犯逮捕された少年は2名。その内の1名は鑑別所のみで1ヵ月後には戻って来ましたが、1名は反省の色なしという事で少年院へ送致となりました。
 これが他のメンバーにも効いたのでしょうか。少年達の行動はすっかり途絶えてしまいました。

 更に数ヵ月後、今度は別のメンバーが2名、やはり窃盗で現行犯逮捕され、そのまま少年院に送られました。それ以前の各種事案の扱いの為に管轄の警察を訪れた際に聞いた所では、既に警察も彼らグループを追い詰める為に情報収集等を行なっており、後はきっかけのみ、という状況だったそうです。
 立場上はっきりとそう言った訳ではありませんが、出来れば一網打尽にしたいので、小さな動きには敢えて目をつぶっていたという一面もあったようです。

 当然ながら、私達の警備状況やその場での事案の進展も見守っていました。しかし、迷惑行為では逮捕は出来ません。
「誰かが殴られたとなれば、すぐに動けるんだけどねえ」
 などと、人事ですから気楽に言われてしまったのでした。
 厄介な案件ながら、受傷事故等一切なく状況を解決に導いた事は、自分自身にとっても自信につながる出来事であり、1つの大切な経験ともなりました。

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